二十四節気おうち養生講座 ~「小暑」「大暑」~
「小暑(しょうしょ)」
七夕が行われる7月7日頃(2017年は7月7日)。
および大暑までの期間。夏至から数えて15日目頃。
小暑には暑さがどんどん強くなっていくという意味があり、この頃から暑さが本格的になってきますが、梅雨の終わる頃で、集中豪雨が多く発生する時季です。
この日から暑中見舞いを出し始めます(正式には大暑から)。
太平洋高気圧から吹き付ける南風が、日本列島に炎天をもたらします。
夏を乗り切るためにも、体調管理や熱中症対策、食養生などに気をつけたいところです。
「大暑(たいしょ)」
7月23日頃(2017年は7月23日)。
および立秋までの期間。
小暑から数えて15日目頃。
「だいしょ」ともいいます。
梅雨明けの時季で、夏の土用もこの頃。いよいよ本格的な夏の到来です。大暑って文字を見ているだけで汗が噴出してきそうな名前ですね。最も暑い頃という意味ですが、実際の暑さのピークはもう少し後になります。
日焼け対策の薬草茶ブレンドと、美容保湿化粧水&虫よけチンキ作り
グァバ茶の美白効果
人間の皮膚は紫外線を浴びることによって、チロシナーゼによって皮膚のメラノ細胞のチロシンが分解され、メラニンの合成が誘導されます。
グァバ葉に含まれるポリフェノールにはチロシナーゼを阻害してメラニン生成を抑制する作用があり、色素が抑制されることで美白効果を得ることができます。
では、グァバ葉のチロシナーゼを阻害作用とはどういうものなのでしょうか?
皮膚のシミ、黒ずみはメラニン色素の沈着が原因と言われます。 皮膚が紫外線を浴びると、皮膚にあるメラノ細胞ではチロシナーゼ酵素によってチロシンが分解され、メラミン合成を誘導します。グァバ葉のポリフェノールにはこのチロシナーゼの働きを妨げる作用があります。
実験では、UV-Bを照射したモルモットにグァバ葉ポリフェノールを経口投与した結果、モルモット表皮のドーパ陽性細胞数が低下という結果も出ています。つまり、グァバ葉ポリフェノールを摂取することで日焼け防止の可能性があるというわけです。
月桃茶の美容
1.つらい咳に
気管支炎や鼻炎、風邪のつらい咳などに、痰(たん)を外に出しやすくしてくれる効果があります。
2.アンチエイジング効果
抗酸化物質のポリフェノールがとても多く含まれているので、生活習慣病やアレルギー、そしてお肌の美白やしわなどのアンチエイジングに効果を発揮してくれます。
3.血圧や血糖値を下げてくれる
ゲットウに含まれる「リノール酸」という成分が、脂肪を燃えやすくし、その結果血圧や血糖値を下げてくれます。
4.抗菌効果
沖縄では、とても身近な植物として人々に使われていて、葉の部分は高い抗菌効果があり食品を保存する時にとても役立つと言われています。
5.ガン抑制にも赤ワインより多く含まれるポリフェノールが、ガンの抑制に効くと言われています。
習慣的に飲むようにするとさらにその効果が得られやすくなります。
学名 | Alpinia speciosa |
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英名 | Shell ginger |
別名 | サンニン、サニン |
和名 | ゲットウ(月桃) |
科名 | ショウガ科 ハナミョウガ属 |
分類 | 多年草 |
原産地 | 日本 |
ティーに使う部分 | 葉、種子、果実 |
主要成分 | 精油、フラボノイド、ケンフェロール、ケルセチン、カワイン、etc… |
スキンケアに
月桃はアンチエイジングに役立つとしてスキンケアにも取り入れられ、近年人気が上昇しています。抗酸化作用だけではなく保湿・収れん作用にも優れていることから、肌をキュッと引き締めて潤いを維持してくれる効果も期待出来るでしょう。抗酸化・収れん・保湿の3つの効果から、シミやシワ防止や乾燥肌・脂性肌両方のケアに利用出来ます。
加えて抗炎症作用や殺菌作用も期待出来ることから日焼け後のお肌のケアや、ニキビ・あせも・かぶれなどの肌トラブルの予防・改善にも役立つと考えられています。
殺菌・防虫剤として
月桃は沖縄では古くから防カビや虫除けに利用されてきた歴史を持ち、近年の研究でも1.8シネオールやβ-ピネン、カンフェン、テルピネン-4-オールなど様々な精油成分の複合効果で消臭・防虫・防カビ・抗菌に役立つことが認められています。
近年は消臭剤や防虫・防カビ剤などに月桃精油を配合したものが販売され、化学薬品を使わない安全な製品として多くの方に支持されているようです。ハーブや精油を使って自作する場合はペパーミントやレモンなどとブレンドすると良いでしょう。